『マンガでよくわかる怒らない技術』(嶋津良智著、アサミネ鈴作画、星井博文原作、フォレスト出版)は、「怒り」「イライラ」をテーマにしたベストセラー『怒らない技術』シリーズ(『怒らない技術』『怒らない技術2』『子どもが変わる 怒らない子育て』)をマンガ化したもの。
食品会社の営業部に所属し、いつもイライラと怒ってばかりだった主人公が、ふとしたことから「怒らない技術」を知り、少しずつ変化していくというストーリーになっています。
とはいえ、ここにマンガを掲載することは不可能。そこで、もうひとつの重要なポイントである著者の解説のなかから、数字に関連したトピックを引き出してみたいと思います。
■怒りの背景「第一感情」を探す
著者によれば怒りとは「第二感情」であり、その背景には「第一感情」があるのだそうです。
第一感情とは、不安、ストレス、痛み、悲しみ、苦痛、寂しさ、弱さ、絶望、悲観など。人はそれらに対して怒りを感じるものなので、原因となっている第一感情を探すことがとても大切だということ。
たとえば、夜遅くなっても高校生の娘が帰ってこないので、父親が「どこへ行ったんだ、連絡もしないで」「帰ってきたら叱りつけてやろう」とイライラしているとします。
でも、ここで落ち着いて、「このイライラの第一感情はなんだろう」と考えてみると、それは「心配」だということがわかってくるはず。
つまり、「娘になにかあったのではないか」と心配しているからイライラしてしまうわけです。
そして第一感情に気づくことによって、気持ちを「怒りの感情」として表に出すのではなく、「自分の気持ちをきちんと伝えるにはどうしたらいいか」と考えることができるようになるといいます。
その結果、感情に流されることなく、冷静に、素直に伝えることができるようになるということです。
■職場で人にイライラしない方法
同じことは、さまざまなトラブルによってイライラしてしまいがちな職場にもいえるでしょう。