年収300万円しかなくても幸せになれる「お金とのつきあい方」

| Suzie(スージー)
年収300万円しかなくても幸せになれる「お金とのつきあい方」

いま、所得格差が社会問題になっています。

国税庁の平成26年度調査では、民間の企業に勤める人のうち年間給与所得300万円台の層が17.3%で最多。

女性に限って見ると年間給与100万円台が26.2%で最も多く、年間給与300万円台までの層が女性全体の8割を占めるなど、まさに“年収300万円時代”といえます。

多くの人が「幸せになるために、もっと豊かになりたい」と願うなか、「生活の豊かさを最優先課題にすると、幸せにはなれません」と警鐘を鳴らす人がいます。

哲学者・ソクラテスの思想を下敷きにしたフィクション『ソクラテスに聞いてみた 人生を自分のものにするための5つの対話』(日本実業出版社)の著者・藤田大雪さん。

京都光華女子大学で教鞭をとるかたわら、訳書『ソクラテスの弁明』(kindle版)がAmazon kindleの哲学・思想部門で1位を獲得するなど第一線で活躍する古代ギリシア哲学の研究者です。

『ソクラテスに聞いてみた』でもお金と幸せの問題を取り上げている藤田さんに、幸せになるための「お金とのつきあい方」をお聞きしました。

■「幸せ」には魂の健康が欠かせない

「じつは、最初に“お金”が人々の生活に不可欠なものになったのは、ほかでもないソクラテスの生きた時代なんです」と藤田さん。

ソクラテスが生まれる200年ほど前にリュディア(今のトルコ)で発明されたお金(貨幣)が、紀元前5世紀ごろのアテナイで歴史上初めて一般市民に普及したのだそう。

やがて「もっとお金を手にして豊かになりたい」という思いにとりつかれる人も出はじめ、ソクラテスはそんな人々を“金銭愛好家”と呼びました。

「プラトンの『国家』という本のなかで、ソクラテスは金銭愛好家の心理について詳しく語っています。

金銭愛好家はとにかくさもしくて、どうすればお金が増えるかということにしか頭を使わない。富める者しか尊敬せず、財貨の所有にしか名誉心の満足を覚えない、と。

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