建物や土地に課税される固定資産税は、その建物や土地が事業に関するものである場合、当然に必要経費になります。この固定資産税について、実務上間違いやすいポイントの一つに、未経過固定資産税というものがあります。
固定資産税は、1月1日に土地や建物の所有者として登録している方に課税されますが、その課税金額は1年分の固定資産税ですので、年の途中で売却する場合、1年を経過していない部分について売主が買主にオンして請求することがあります。これが未経過固定資産税です。
■未経過固定資産税は税金ではない
未経過固定資産税についても、固定資産税の一部と考えて、当然に経費になると考える方がいますが、それは間違いです。固定資産税は、1月1日の名義上の所有者に賦課決定され、その者が1年分の税金を納めるという仕組みになっています。このため、年の途中で売却しようと、納税義務者となるのは1月1日の名義上の所有者にしかなり得ません。
このため、未経過固定資産税は、税金ではなくあくまでも売却金額に一部オンされた金額として税務上は取り扱われます。売却金額にオンされた金額であれば、それを支払う方にとっては税金ではありませんので、購入した建物や土地の取得価額に含めて考える必要がある、という結論になります。
■消費税の売上にも含まれる
同様に、売却される方にとっては、売却金額に上乗せして未経過固定資産税を貰うことになります。勘違いしてはいけないこととして、未経過固定資産税は固定資産税を預かったものではない、ということです。
例えば、税抜きで100円の商品売上と、その配送料として20円もらった場合を考えて下さい。この場合、売上はあくまでも100円であり、配送料はあくまでも配送業者への手数料ですので、消費税の対象となる売上は原則として100円になります。つまり、預かり金は当社の売上ではありませんので、当社の消費税がかかる売上には原則として該当しないのです。
一方で、未経過固定資産税は預かり金にはなりません。その固定資産税を納税するのは、1月1日の名義上の所有者であり、物件の買主ではないからです。
未経過固定資産税とは?固定資産税とはどう違う?経費になるの?(松嶋洋)
2016.04.18 20:30
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