イタリア最大の都市、ローマ。
これほど愛され、これほど語り継がれてきたイタリアの都市は珍しい。
いくら語れども語りつくせないローマだからこそ、「永遠の都」と呼ばれるにふさわしいのかもしれない。
かつて多くの剣闘士の血が流された円形闘技場「コロッセオ」は、幾世紀を越え、古代の民衆の熱狂をこだまさせている。
幾多の地震をも耐え抜いたローマの象徴は、現代において死刑廃止活動の中心地となっている。
ローマ帝国時代の人々に欠かせなかったのが浴場。
発掘された数多くの古代の浴場が、今なおローマでは見ることができる。カラカラ浴場、トラヤヌス浴場、ティトス浴場などがその例だ。
水にゆかりの深い街ローマで、ローマ創設伝説にも名を残す「テヴェレ川」は、いつもローマの中心で人々の生活を支えてきた。
そして、「トレヴィの泉」を見ずして帰ることは出来ないだろう。
観光名所として世界中に名を知られる「トレヴィの泉」は、歴史的厚みだけでなく、芸術的な美しさによっても人々を引き寄せ続けている。