理想的な出産年齢は20代と言われてますが、日本では2012年に初産時の母親の平均年齢は30.1歳と、初めて30歳を突破し、初産年齢が上昇傾向にあります。
平成3年までは30歳以上を高齢出産といっておりましたが、現在では医療の進歩もあり、日本産婦人科学会において35歳以上を“高齢出産”と言うようになりました。
現在では、40歳を超えて出産するケースも少なくありません。しかし医療の進歩により安全性は高くなったとはいえ、やはり母体や胎児に対するリスクは高くなります。
今回は医学博士の筆者が“そのリスクと高齢出産になる場合の事前対策”についてお伝えします。
■「高齢出産」のリスクとは?
そもそも妊娠とは精子と卵子が出会って受精し、受精卵となったものが子宮内膜に着床することで妊娠成立ということになります。
年齢が高くなればなるほどやはり着床する力も弱くなってきてしまいますので、なかなか妊娠が出来ないというケースがあるのです。
また加齢に伴う卵子の損傷により、卵子が受精した受精卵は染色体異常が生じる可能性があり、とりわけダウン症などのリスクが20歳代と比べると上昇してしまうと言われています。
■「高齢出産」で起きやすい病気と症状
一般的に高齢出産の際には若いときと比べて体力が落ちてしまっているので難産になりがちで、難産を経験すると産後の回復が遅くなってしまいます。
ですから普段から体力をつけておくということが必要になってきます。
それよりも高齢出産によって起こりうる病気で心配なのが“妊娠高血圧症候群”です。かつては“妊娠中毒症”と呼ばれていたものですが、妊娠20週以降に高血圧がみられ、出産後12週までに血圧が正常に戻るようなものを言います。
“妊娠高血圧症候群”は母体のみならず胎児にも影響を及ぼしてしまうことがあります。
重症化してしまうと脳出血など命にかかわるような症状を引き起こしてしまうことも……。