『4歳~9歳で生きる基礎力が決まる! 花まる学習会式 1人でできる子の育て方』(箕浦健治、高濱正伸著、日本実業出版社)の著者は、1993年に「花まる学習会」を立ち上げた人物。
ご存知の方も多いと思いますが、「花まる学習会」は「生きる力」を育み、「メシが食える大人=自立・自活できる人」、「モテる大人=魅力的な人」を育てることを最終目標にしているユニークな学習塾として知られています。
いわば著者は、幼児から大学生まで、教育の現場で数多くの子どもたちを見てきた実績を持っているということ。
興味深いのは、そうした経験に基づき、生きる力を育むうえで最良の時期は「4歳から9歳」の幼児期だと主張している点です。
■人間は成長すると全く違う生き物になる
子どもについて話すとき、花まる学習会では「人間は“変態”する生き物である」ということからはじめるのだそうです。変態とは、「全く違う生き物になる」こと。
たとえれば、9歳くらいまではオタマジャクシ。個人差はあれど、10歳くらいは足の生えたオタマジャクシ。そして10歳以降は、しっぽの短くなった“ほぼカエル”=大人になるのだということ。
オタマジャクシである9歳の子どもに「陸の上で飛び跳ねなさい」といっても、子どもにとってはつらいだけ。オタマジャクシがカエルのように振る舞うことは、どんなにがんばっても無理だからです。
だからこそ、そのことを理解しない親の過度な叱責や期待は、子どもの自信喪失につながると著者は訴えています。
自信を失った子どもは、時期が来ても陸に上がらず、水のなかで過ごすカエルになってしまうかもしれないとも。
■4~9歳の子どもはできなくて当たり前
著者はよく、4~9歳の子どもを持つご両親から「うちの子、じっと座っていられないんです」「何回いってもわからないんです」というような相談を受けるそうです。
でも、それこそが4~9歳の特性。そう考えれば叱る理由はなくなり、「できなくて当たり前なんだ」と思えるはず。