大仁田厚「“人生あきらめるなよ”ってことを、リングで表現したい」~想像を超える人間力

| 日刊大衆
大仁田厚「“人生あきらめるなよ”ってことを、リングで表現したい」~想像を超える人間力

 4回も引退を繰り返して、俺自身、ろくなもんじゃないことはよくわかってる。それでも、いまだにリングに上げてもらって、現役の選手たちと試合できるのは、ありがたいね。同世代で、リングに上がっている選手は少ないからね。そんな中で、年間150くらい試合に出させてもらえるんだから、感謝しかない。

 わざわざ、俺の試合を見るために地方から東京に来てくれるファンもいるんだよ。そういうやつらは、99%男なんだけどね(笑)。でも、“一か月くらい離れると、どうしても会いたくなる。禁断症状が出てくる”っていうから、幸せじゃない。この年になってもさ、ファンに水ぶっかけたら、熱狂してくれるんだもん。もちろん、俺のことを嫌いな奴もいっぱいいると思うよ。大仁田は賛否両論あるって言われるしね。でも世の中さ、100%の支持率なんてありえない。俺を拒否する奴は拒否すればいい。媚びるつもりはない。

 金は、食えるだけあればいいし、金を儲けようなんて思ってないからね。リングに上がるのは、強さを証明するためでもない。俺はドツボにハマって、ヘコむことだってたくさんあるし、弱い人間なんだと思う。リングに上がるのは、表現をしたいから。“人生、あきらめるなよ”ってことを。みんなが99%ダメだと言ったとしても、自分の感性で、1%でも成功の可能性があると思えば、それに賭けるべきだと思う。だから、感性と感覚を非常に大事なものだと思っているし、人間っていうのは、それがなければ、いけないでしょう。

 27歳のときに、自分の限界を感じて、引退した後、宅配便とか、ゴミ収集とかいろんな肉体労働をやって食っていた時代もあったけど、やっぱりプロレスをあきらめきれずに、リングに戻った。悪いことかもしれないけど、俺はしつこいんだ。でも、別にしつこくてもいいだろう、たった一度の人生なんだから。何事も失敗することなんてたくさんあるんだから、失敗は男の肥やし。やらないことを選ぶんなら、俺はやることを選ぶ。それだけなんだよ。

 俺は“ミスタープロレス”なんて言われたくないんだよ。殿堂入りみたいな扱いにされたくない。俺には、次があるんだから、燃え尽きたって言ってリングを去りたくない。

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