友成那智 メジャーリーグ侍「007」 決断のときを迎えたレッドソックス「上原浩治」

| 週刊実話

 レッドソックスの上原浩治は7月8日にクローザーに復帰後、制球が見違えるようによくなり、4連続セーブを挙げてボストンのファンを喜ばせた。しかし、7月20日のジャイアンツ戦の登板で右の胸筋を痛めて緊急降板。故障者リスト入りを余儀なくされた。

 今回の故障が厄介なのは、早期の復帰を望めそうもないことだ。
 上原は現在、PRP療法(多血小板血漿療法)による治療を受けているが、この療法は自己修復力を高めて回復を図るものなので時間がかかる。一昨年ヒジを痛めた田中将大がこの療法で回復を図った際は、復帰まで2カ月半かかった。上原もそれくらいかかると思われるが、それだと復帰できるのはシーズン終了後の10月になってしまう。
 これは「レッドソックス上原浩治」が事実上終わってしまったことを意味する。
 今季は2年契約の最終年。42歳(来年4月)になることや成績の急落を考えれば、レ軍が上原を残留させる可能性はほとんどない。

 今後、考えられるシナリオは、次の三つだ。
 一つは、メジャーの他球団と年俸100〜200万ドルくらいで契約するシナリオだ。
 上原は本拠地球場が狭いレ軍では一発を食うリスクが高くなるが、本拠地球場の広いチームに行けば、そのリスクが大幅に減る。一方で三振をハイペースで奪う能力は健在なので、セットアッパーで使えると評価して獲得に乗り出すチームが現れる可能性は十分ある。ジャイアンツ、マーリンズ、アスレチックスなどは本拠地球場が広いうえ、中継ぎ陣がコマ不足なので獲得に乗り出す可能性がある。

 上原にとってモデルケースとなるのが斎藤隆だ。
 斎藤はドジャースのクローザーを務めた実績がある上、伝家の宝刀スライダーが40歳を超えてもフルに機能したため、42歳になってもダイヤモンドバックスから1年175万ドルのオファーが来て投げ続けた。上原も名門球団のクローザーを務めた輝かしい実績がある上、伝家の宝刀スプリッターで三振を大量生産できるので、本人が望めば来季まで投げて、メジャー人生を締めくくることは十分可能なシナリオである。

 二つ目のシナリオは日本球界への復帰だ。

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