【高校野球】《高校球児スピードスター列伝》甲子園・歴代最速男たちの成長の軌跡

甲子園・歴代最速男たちの成長の軌跡

 作新学院、54年ぶりの優勝で幕を閉じた第98回夏の甲子園。この大会で一躍その名を轟かせた選手といえば作新学院のエース、今井達也においてほかならない。

 球速はMAX152キロを計測。U-18アジア選手権に臨む高校日本代表では、藤平尚真(横浜)、寺島成輝(履正社)、高橋昂也(花咲徳栄)といった“BIG3”を抑え、エースナンバーである背番号18をつけることが決まった。

 大会前にはそれほど注目されていなかった今井。中学時代も無名の存在で、高校入学時の球速130キロだった、と報じられている。3年間で22キロアップを果たしたわけだ。

 では、高校球児の歴代スピードスターたちは、中学、高校入学から最速記録に至るまで、どれほどの球速アップを果たしたのか? その成長の軌跡を振り返ろう。

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■内野手転向も考えたゴウキュウ王子

 甲子園大会歴代最速、MAX155キロを誇る男、といえば、先頃ヤクルトで復活を果たした由規こと、仙台育英の佐藤由規だ。

 そんなスピードキングにも関わらず、中学時代の球速は125キロ程度。リトルリーグ世界大会でノーヒットノーランをするほどの好投手だったが、高校入学後、周囲のあまりのレベルの高さについていけず、内野手に転向しようと思ったほどだった。

 ところがひと夏のトレーニングを越えた1年秋、体が高校球児に追いついたからか、急に140キロが当たり前の投手へと成長を果たし、以降、名門・仙台育英のエースとして活躍。よく泣いたことから「ゴウキュウ(剛球・号泣)王子」とも呼ばれた。

 プロ入り後、2010年には当時の日本人最速となる161キロも計測。右肩手術からの復活を期す今、勝利だけでなく、その剛球復活もファンは待ち焦がれている。

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