マルタ島、ゴゾ島、コミノ島という個性豊かな3つの島で構成されているマルタ(マルタ共和国)。
そのマルタ共和国の名前にもなっている「マルタ島」ですが、この島を訪れた旅行者を圧倒するのは、そのカオス具合です。
街中に出店が所せましと並んでいる、という種類のカオスではなく、マルタ島のカオスは直線の道路をいっさい敷かないマルタ人の頑固さによって生み出されています。
地図上の直線距離では15分もかかりそうもないところを、実際に車やバスで行ってみようとすると、容易に1時間以上かかることも珍しくありません。
道路はくねくねと曲がり、目的地はとっくに見えているのにいっこうに着く気配がない……そんなことがあっても、のんびりと過ごす、それがマルタ流です。
そんな入り組んだマルタ島で、目的を見失わずに楽しむ近道は、「目的を見失ってみる」ことです。
ガイドブックはスーツケースに忘れてしまって、マルタの風に吹かれるままに楽しんでみましょう。
今回は「目的を見失ってみる」手助けとなるような、3つの方法をご紹介します。
1.遺跡・博物館を見かけたらすぐに入る
マルタ共和国では、新石器時代のものとされる居住跡や神殿ががず多く発掘されています。紀元前約5千年、シチリアから狩猟者や農耕者が上陸した頃から歴史が始まりました。
マルタ島は面積も大きいので、島全体に様々な遺跡群や博物館が散在しています。どれも想像を絶するほど古い時代の調度品や生活の跡を有しているので、訪れてみて損をするなんてことはありません。