気づかぬうちに平衡感覚に異変…!? 短時間睡眠が身体に及ぼす影響

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「睡眠」は、いわば身体を休め、エネルギーを補給する時間。睡眠による休息タイムをきちんととらないと、人の身体には思わぬ影響が出ることがあります。

今回は、「短時間睡眠が健常者の身体バランスに与える影響」について睡眠学会で発表した慶應義塾大学医学研究科眼科学教室の臨床心理士・吉村道孝先生に「短時間睡眠による身体への影響」についてお話を伺いました。



短時間睡眠が続いた人の「歩行」に現れた変化とは?

「短時間睡眠が健常者の身体バランスに与える影響」の研究にあたり、吉村先生のチームでは、成人男性の通常睡眠(9時間)と短時間睡眠(3時間)の2つの状態で、角速度センサーを用い、歩行時の身体の揺れを計測。すると、2日間短時間睡眠をとった人は歩いたときに身体動揺、特にyaw(左右の揺れ)が激しくなることがわかりました。さらに、睡眠不足の状態で歩行しているとき、人は身体の揺れが大きくなり、平衡感覚が低下する可能性があることがデータから明らかになりました。

なぜ、平衡感覚が低下してしまうのでしょうか? 歩行や姿勢は、脳の中でも複合的な要素であるため「どの部分が悪い」のかは、まだ具体的には明確にはなっていないそう。ただ、吉村先生によると、“視覚情報の統合”が原因の一つとして考えられるのだそう。歩いているとき、目を開いて視覚で景色をとらえる力が低下している可能性があるといいます。

「たとえば歩くとき、私たちが見ている風景は歩行スピードとともに刻一刻と後ろに流れるように変化していきます。短時間睡眠ではその風景を認識する力が落ちているのかもしれませんね」(吉村先生)



意外と気づかない、短時間睡眠による平衡感覚の低下

「身体の揺れが激しくなる」というと、たとえば、お酒をたくさん飲んで酔って動作がふらふらになったり、体調不良やめまいが起きたり……という状態を思い浮かべる人もいるかもしれません。

しかし、今回の研究で明らかとなった身体の揺れは、決してそのような激しいものではないのだそう。

「本人は揺れていると気づきません。

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