また、自民党でIR推進法案には慎重だった谷垣禎一前幹事長が自転車事故で退任。代わりの二階俊博幹事長は積極的で、細田博之総務会長もIR議連会長ということもあり、「今回の臨時国会が通過させる絶好のチャンス」と意気込む。
さらに安倍首相側近の荻生田光一官房副長官がIR議連の事務局長に就任。10月、IR法案は何が何でも通したいと漏らしているといい、法案通過の環境が万事整った。
三つめは、安倍首相が「東京でIR特区」をアベノミクスの追い風にしたいとしている点だという。
「安倍首相はかねてから、シンガポールのカジノを視察するなどカジノに積極的。しかも世界では、OECD(経済協力開発機構)加盟国の34カ国のうち、31カ国がカジノを合法化してIRを活用し、GDPの引き上げに大きな効果を上げている。そのため安倍首相は、失速気味のアベノミクスのエンジンを加速するためにも東京に誘致したいと、密かに萩生田氏にハッパをかけていたのです」(同)
12月にはロシアのプーチン大統領との会談を控える安倍首相には、北方領土返還と東京IR特区をアベノミクスの再起爆剤にしたいという思惑があるという。
また、東京ではかつて、お台場に加えて築地市場跡地がカジノ特区構想の候補地として持ち上がっていたことがある。
カジノ議連関係者が言う。
「当時、世界最大級のカジノ運営会社であるアメリカのMGMリゾーツ・インターナショナルが、築地市場跡地の調査に乗り出し、ジェームズ・ミューレンCEOが直接、現場を視察したほどです」
銀座からも徒歩圏内という好立地の築地市場は、約23万平方メートルで東京ドーム5個分にも及ぶ広さ。大型テーマパークを併設した施設の建設が可能で、外国人観光客も含め多くの来場者が見込めるとされた。
「消極的だった舛添氏に代わって小池氏となり、降って湧いたように築地市場の豊洲移転が暗礁に乗り上げた。巨額を投じてしまった豊洲をどうするか。そこで、候補にもなった築地からは2.3の距離、広さは築地の約2倍の40万平方メートル、すでに建てられた設備も活かせる『豊洲カジノ』の案が浮上したのです」(同)
以前に豊洲を所有していた東京ガスは、この地をホテル企業に売却したい意向を示し、複数の海外資本が動いたこともあるため、立地条件は十分以上だろう。
「この案に、早くも海外の大手カジノ企業が豊洲視察に動き出す、との情報も飛び交っている。築地市場や環状2号線はどうするかなどの問題もあるが、土壌汚染による地下水のモニタリングの結果を見つつ、小池氏が決断を下す日は近いのでは」(東京都関係者)
食の市場からカジノへの大転換にベット!
小池都知事が決断を下す築地市場移転頓挫で「豊洲カジノ」(2)
2016.10.12 14:00
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