およそ15年前に生まれた“一発屋芸人”という言葉。それに値したダンディ坂野や長州小力、テツandトモやレイザーラモンHGなどは、実は今もテレビタレント並みの収入を手にしている。しかしなかには、ほんとうに表舞台から姿を消した芸人もいる。典型的なのは、パッション屋良だろう。
体育教師になりたい夢をかなえることがないまま芸人の道に進んだため、白い体操服に身を包んで、“情熱的体操のお兄さん”という芸風で一世を風靡したのは05年ごろ。「うーん」と胸を強く叩くギャグを、当時の小学生がこぞってマネたことから、“パッション禁止令”が出たほどだ。ピーク時の年収は、3,000万円。若手芸人にスポットを当てたネタ番組が多く、子どもの人気も抜群だったため、地方営業でも引っぱりダコになった。
ところが、仕事が下降線になると、所属をマセキ芸能社に残したまま、故郷の沖縄に戻った。芸人の看板を下ろすことなくスタートさせた第二の人生は、テレビ番組制作会社のプロデューサー。故郷の沖縄・名護市に個人事務所「オフィス・パッション」も開設し、平成22年度ベンチャー育成連携事業に認定されている。およそ3年前には待望の男児が産まれ、3人の娘と妻を養う一家の大黒柱でもある。
同じく、芸人を辞めてはいないが、本業より副業に時間を取られることが多くなったのは、髭男爵・ひぐち君。「ルネッサ〜ンス!」のかけ声で乾杯をするツカミのギャグは大人気。グラスが割れる事件が多発したため、“ルネッサンス禁止令”が酒場で出たほどだ。そのころ、ワイン関係のイベントに数多く招かれたが、「今年は重めの味ですね」と知識のなさを、定番の台詞でごまかしていた。
ところが、いつしかコンビの人気は下火に。結婚してパパになった相方の山田ルイ53世は、ラジオレギュラーをキープして、書籍も上梓。大企業とコラボして、ダイエットにも成功した。その間、時間があり余っていたひぐち君は、ワインエキスパートの資格を取得。最近はワイン交流会に参加したり、原産地にまで足を運ぶ多忙ぶり。スポットライトを浴びる職種ではないものの、充実感があるようだ。
先輩芸人のバックアップによって、副業でメシを食っている芸人もいる。
一大ブームを巻き起こしたお笑い芸人の意外すぎる今
2016.10.19 17:00
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