Photo credit: LyndaSanchez via Visualhunt.com / CC BY-SA
若者の血が売買される時代がくる。
運動やサプリメント、あるいは化粧や怪しげな健康グッズなど、さまざまな方法で若さを維持しようとしたり、若返ろうとすることに多くの人がすがり付く。
まだ若い人にはわからないかもしれない。それが若さというものだから。
しかし、中年を過ぎた辺りから、多くの人が加齢とともに衰えていく体力や知力、あるいは体型の変化に気付いたとき、ああ、若かった頃にもどれないだろうか、と思うものなのだ。
ホラー映画やオカルト映画であれば、若い女性の血をすすって永久の命を得る――などというシーンも登場する。
しかし、このシーン。全くのでたらめだとも言えなくなってきた。
若い血が、若返りに効果があるという研究結果が発表されたためだ。
■ マウスに人間の血漿を投与するという実験
その実験は、マウスで行われた。しかし、衝撃的なことに、使われたのは人の血だった。
老いたマウスに、人間の10代の若者から採取した血漿を投与したところ、そのマウスが若返ったというのだ。
実験結果を発表したのはAlkahest社の研究チームだ。同社は認知機能障害の治療法を開発している。
研究チームの発表によれば、18歳の人間の血液から赤血球などの細胞成分を取り除いた液体である血漿を投与された生後12ヶ月のマウスが、まるで生後3ヶ月のマウスのような記憶力と行動力を取り戻したという。
生後12ヶ月のマウスは、人間では50歳ほどに相当する。
この結果は、人にも応用できるのではないか?
■ 老化したマウスを若返らせた若者の血漿
血漿を投与される前のマウスは、年相応に老いていた。活発に動き回ることをしなくなり、記憶力も衰えていた。
研究チームは、この老いたマウスに18歳の人の血漿を週に2回注射することを3週間続けた。