【今回の相談】
1年ほど付き合った彼氏と別れることになりました。すると彼は、「付き合っていた時にプレゼントした時計と指輪、それに自分が払ったデート代を全部返してほしい」と言ってきました。彼はプレゼントを買った時のレシートやレストランの領収書などをすべて保管していて、「君と結婚できると思って払ってきたお金なのだから、結婚しないのなら返してほしい」と言っています。時計は売ってしまいましたし、指輪は気に入っているのでこれからも使いたいです。結婚の約束をしたこともなかったので、「結婚しないならデート代は返せ」というのはおかしな話だと思うのですが、どうすればいいのでしょうか? (ノア・31歳/情報・IT/技術職)
彼氏や彼女と別れた後で、「別れるんだったらあの時プレゼントしなきゃよかったな」とちらりと考えた経験は誰にでもあるのではないでしょうか。一瞬そう思ったとしても、自分の意志でプレゼントしたものですし、それを返してほしいとは言い出せませんよね。 が、世の中には、別れた相手に実際に「プレゼントを返せ」「デート代を返せ」と請求してしまう人がいるのです。
私も、男女問わず、「別れた恋人にプレゼントを返してもらいたいので、裁判を起こせないか」という相談を受けることがあります。 法律上は、プレゼントやデート代は贈与にあたるので、受け取った側に返還義務はありません。 今回の事例で言うと、プレゼントされた時点で時計や指輪の所有権は彼氏からノアさんに移ります。彼氏がどういうつもりで渡したかにかかわらず、もらった時点でノアさんのものになったわけですから、売ってしまっても構いませんし、あるいはすぐに捨ててしまっても、法律上は問題ないのです。
●特殊な事情があれば別だが……「結婚しない場合はプレゼントはすべて返すこと」と約束していたような場合は別ですが、そのような特殊な事情がない限り、相手を訴えてもプレゼントやデート代の返還が認められることはありません。