夢とともに消えた1300万ドル クラウドファンディングの「闇」を探る

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夢とともに消えた1300万ドル クラウドファンディングの「闇」を探る

Photo via VisualHunt

クラウドファンディングサービスの登場により、様々な発明品が日の光を浴びるようになった。

だが同時に、それにまつわるトラブルも発生しているということを説明しなければならない。

クラウドファンディングとは、これから始めるモノや事業などに対してネットユーザーが「投資」をするというものだ。決して「商品の買収」ではないということに気をつける必要がある。そして投資とは、必ずリスクが付きまとう。

『Indiegogo』にしろ『Kickstarter』にしろ、これらは決してショッピングサイトではないということだ。


■ 製品が届かない!

「クラウドファンディング失敗の典型例」として、各テクノロジーメディアで大きく取り上げられたものがある。それがKickstarterに出展されていた『Coolest』だ。

[youtube https://www.youtube.com/watch?v=62CkECpKoSU&w=560&h=315]

この記事では参考までに製品動画を掲載するが、間違っても買い求めようと考えてはいけない。このCoolest、資金調達プロジェクトにおいて1300万ドル(約15億円)もの資金を集めたが、出資者全員に製品が行き届かなかったのだ。なぜかと言えば、じつに簡単な話である。資金を回収したあとの量産計画に行き詰まったのだ。

発明品を市場に出そうと思ったら、それを大量生産しなければならない。そのためにはまず生産工場を選定する必要がある。手頃な人件費でありながら、丁寧な作業をしてくれるところが一番いい。スムーズな物流が可能か否かということも考えなければならない。おそらくそこは新興国の工場になるだろうから、現地でビジネスをする上での法律対策も検討するべきだ。

こんなことを言うと製造関連のビジネスマンから「当たり前だろう!」と突っ込まれそうだが、クラウドファンディング出展者はそうしたことをしばしば省略してしまうのだ。

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