秋津壽男“どっち?”の健康学「夫でも聞きにくい『更年期』の症状。積極的に医師の診断を受けさせて!」

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秋津壽男“どっち?”の健康学「夫でも聞きにくい『更年期』の症状。積極的に医師の診断を受けさせて!」

「最近、家にいてもつまらないんです。50歳になるカミさんが更年期障害になって。シャレがきかなくて怒りだしたり、ふさぎがちなので、家の中が暗いんです」

 52歳のサラリーマン男性から、こんな相談を受けました。お酒に走ったり買い物中毒になったりしないだけ安心、とは言うものの、仕事の疲れを癒やしたいのに、奥さんの暗い顔を見るとイヤになる、というわけです。

 女性特有の「更年期障害」とは閉経の前後3年が目安です。女性の平均閉経年齢が50歳なので、47~53歳で該当年齢。おおよそ2年から6年ぐらいです。

 続けて質問をされました。「病院に行かせたほうがいいですか? それとも今のまま、更年期障害が治まるのを待つべきですか?」と。

 更年期障害とは「頭痛、腰痛、不眠、イライラ、動悸、めまい、冷え、汗」などが主な症状ですが、程度としては「毎日ダウンしている」「2~3日不快だったけれど今は大丈夫」など人によって異なります。

 程度の差はあるものの、医者として言うなら「行ったほうが得」です。

 更年期障害とは女性なら誰にでも訪れる症状です。今まであったホルモン(エストロゲンと呼ばれる女性ホルモン)が突然なくなるため、ホルモンバランスが壊れて体調を崩します。

 しかし、4~5年頑張れば必ず治まります。それが証拠に、70歳で更年期障害、という女性にお目にかかったことがありません。医学的には大した病気ではなく、放っておいて治る症状ではあります。

 しかし、今は更年期障害が終わるまでの期間を「楽に過ごす方法」がたくさんあります。

 薬を飲む時間は長くて4年前後。軽くてつらくなければ通院の必要もまったくありませんが、冒頭の男性のように、悩んで我慢するぐらいなら薬でごまかすことができます。

 漢方薬がかなり効きますし、安定剤を使うのもあり。ホルモンを100⇒80⇒60⇒40‥‥と少しずつ減らしていくホルモンのパッチ薬も多数あります。

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