不正取引に該当する場合に課される重加算税は、実は簡単にそれを免れることができます。その方法は、このコラムでも申し上げている通り、税務調査が入る前に、修正申告をする(自主修正)です。
自主修正をすると重加算税が免れる理由ですが、重加算税は不正以外のペナルティーである過少申告加算税に代えて課税されると法律で定められているからです。過少申告加算税は、自主修正をすれば原則免除されますので、過少申告加算税が課税されない以上、重加算税も課税されない、という結論になります。
ただし、従来は税務調査をするという国税からの予告があってからでも間に合いましたが、平成29年1月以降に申告期限が到来する税金については、制限が設けられていますので注意してください。
■反面、脱税は逃げられない?!
前回のコラムで、重加算税と脱税は異なると申し上げましたが、その異なるポイントはこの自主修正についても同様に見られます。脱税は、税務調査が入る前に自主修正をしても、その罪はなくなりません。具体的には、脱税は申告期限までに脱税行為があれば、その後反省して脱税した税金を国に納付したとしても、刑事罰の対象になるとされています。
すなわち、重加算税のように、税務調査が始まる前(税務調査の予告があった場合は除きます)に謝ってもそれは遅いということになりますから、取り返しのつかない事態になりますので、決して脱税行為をしてはいけないということになります。
■逃げられないから7年
ところで、税金の時効は5年ですが、不正行為があれば7年に延長されると聞いたことがある方も多いと思います。ここでいう不正行為とは、重加算税の対象になる事実の隠ぺい又は仮装行為ではなく、脱税の対象になる行為をいいます。
脱税があれば、その分調査に時間がかかりますので、このように延長されるわけですが、注意したいのは、重加算税の対象になる行為(予算消化など)であっても、税金をごまかす脱税に該当しなければ7年に延長されない、ということです。
国税は、脱税と重加算税を同じように考えていますので、重加算税の対象になる行為があれば7年間税金を取ると言いますが、それは正確ではありません。脱税を目的に売上除外などの隠ぺい行為をしたと言えるのか、国税に見解を問う必要があります。
専門家プロフィール:元国税調査官の税理士 松嶋洋
東京大学を卒業後、国民生活金融公庫を経て東京国税局に入局。国税調査官として、法人税調査・審理事務を担当。実質完全無料の相談サービスを提供する。
自主修正で回避が可能な重加算税。脱税の場合でも回避可能な手段はある?
2017.03.13 19:00
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