春画は新婚生活に必須?江戸時代、春画はただ見るだけのものじゃなかった

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春画は新婚生活に必須?江戸時代、春画はただ見るだけのものじゃなかった

春画というと男女が見て楽しむものというイメージがありますが、実はほかにも様々な役割が!例えば、花嫁向けの参考図版としての役割もあったそう。春画の中でも特に立派なものは、裕福な家や身分の高い家の嫁入り道具として作られたとも言われています。

新婚生活の必須アイテム

江戸時代中期には、婚礼仕様書の体裁をとったものもありました。婚礼に関しての心得や新婚生活で花嫁花婿がどう振る舞うべきかといったことが分かりやすく書かれており、結婚を控える男女にとっては必読書だったのですね。

鈴木春信「風流艶色真似ゑもん」

箱入り娘で恋愛もほとんどしていない女性だったら、なおさらこういった本が必要になるわけです。交合の方法や入浴の心得、なんていうものまで紹介されていたようですよ。お互いに、どうしたらいいの?と困らないようにこういった艶本でお勉強するのです。

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こんな役割もあったの?

ほかにも、火除けの役割もあったとのこと。なぜ春画が火除け?と思いますよね。明和期(1764~72)に京都で発生した火災が原因のようです。その火災で市中は燃えて、一つだけ倉庫が焼け残っていたそう。鎮火してからその倉庫を開けてみると、その中に月岡雪鼎(つきおかせってい)の春画が入った小箱があったのです。これを機に、月岡雪鼎の春画には火伏せの効果があると評判になり、京都の人々が買い求め、値段も10倍に膨れ上がるほどの人気ぶり。

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