◎快楽の1冊
『ブルマーの謎 〈女子の身体〉と戦後日本』 山本雄二 青弓社 2000円(本体価格)
どうやら最近の若者にはピンとこないらしいが、中高年世代が学校に通っていた時代には、女子生徒はごく当たり前に「ブルマー」を着用していた。著者はこのブルマー(ちょうちんタイプではなく、お尻の形があらわになる密着型)が学校現場で普及してから消滅するまでの約30年間を調査、聞き取りをし、その隠された謎の真相に迫っている。
昭和の校則を思い出してほしい。男子は髪が耳にかかってはダメ、女子は肩にかかるような長い髪は注意を受け、制服のスカートは膝よりも下が基本。異性を意識する格好や行動は即、「不純異性交遊」を疑われた。それなのになぜ、身体のラインがくっきりと分かる、今思い出しても「エロ」を感じさせる密着型ブルマーは認められていたのか?
社会学の教授である著者の研究は地道かつ丁寧で、過ぎ去った時間に埋もれた事実を少しずつ露わにしていく。1964年の東京オリンピックで見た外国人選手のブルマー姿に憧れた説、伸縮性の新素材を繊維業界が学校現場に売り込んだ説等、諸説入り乱れる中、著者はとうとうある結論にたどり着く。まさに執念で犯人を追い詰めていくベテラン刑事のようなフィールドワークは圧巻の一言。研究対象がブルマーだけに、実際には変態扱いされたこともあったと言うが、本人はいたって真面目なのである。
90年代の「ブルセラ」ブーム時に席巻した「ブルマー=女子高生」という記号は、今となってはしっくりこないのは時代の変貌ともいえるが、ブームの衰退とともに学校現場からもブルマーが消えたことに果たして関係性はあるのか? その真相はぜひとも、本書を読んで確認してほしい。
ちなみに、今では完全消滅したブルマーだが、ラブホのコスプレ衣装ではまだまだ人気というのだから、何ともその奥深さを感じずにはいられない…。
(小倉圭壱/書評家)
紹介が遅くなってしまったが、昨年11月末に発売された徳間書店刊のムックを、今回は取り上げたい。タイトルはずばり、『蘇る!日活ロマンポルノ』(1300円/税込)。
1971〜'88年までに公開された約1100本の作品の完全アーカイブである。
本好きリビドー(147)
2017.03.25 16:00
|
週刊実話
ピックアップ PR
ランキング
総合
カルチャー
1
名も知らぬ男性が電車のなかで頻繁に声をかけてくる 妊娠中でつらくて涙目になっていた私(兵庫県・30代女性)
Jタウンネット
2
江戸時代の町民の税金ほぼゼロだった!?江戸幕府が“安定する社会”の為に作った経済システムとは
Japaaan
3
『豊臣兄弟!』また“弟”に裏切られるのか…織田信長と浅井長政の絆を狂わせた絶望の謀反を考察
Japaaan
4
クリスピー・クリーム・ドーナツで朝活!ドリンク1杯で"オリグレ"もらえるサービスが全国展開に
東京バーゲンマニア
5
「旅行中、盛岡駅に着く直前に嘔吐した幼い娘。駅員に休める場所はないか尋ねると...」(神奈川県・50代女性)
Jタウンネット
6
〝日本一海岸線から遠い地点〟で驚異的チャレンジ 猛者の行為に13万人あ然「初めてみた」
Jタウンネット
7
カシオから日本伝統の吉祥柄「青海波」をあしらった腕時計、CASIO CLASSIC「A159WEVJ」新発売
Japaaan
8
京都・老舗の宇治抹茶を使用。ヨックモックから初夏限定「シガール オゥ マッチャ」が今年も限定発売!
Japaaan
9
『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』公開記念スタンプラリー開催 達成特典に「コナンカード」キラver.も
Jタウンネット
10
「茶の湯」を本来のエンタメとして楽しむ!“新・茶の湯” 提案本『なんとなくわかる茶の湯』が新発売
Japaaan