LGBT人口7000万人の中国で「夜の街」から起きている変化

| まいじつ
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雑誌『TIME』(3月20日号)によると、中国のLGBTコミュニティー人口は推定で7000万人といわれる。LGBTとは性的少数者を指すが、同性愛者・両性愛者に加えトランスジェンダーも含まれている。トランスジェンダーは、身体の性と心の性が一致しない人をいう。

中国では過去に、同性愛者にはむち打ちを行ったり、精神病院へ強制的に送られるケースも頻発したが、現在は違法としていない。しかし、同性カップルや同性カップルを長とする家族は、通常のカップルが享受できる法的保護を得ることができない。つまり、差別は厳然として残っている。

「TIME誌の数字はかなり過大ですが、数年前まで中国ではLGBT系サイトはよく削除されて、まともな通信ができず、パートナーを探すのに苦労していました。いまはサイトが遮断されることもなく、毎日300万人が交流サイトを利用しているとみられています。中国では同性愛結婚は認められておらず、社会的な蔑視は根強いままです。LGBTが普通に生活する“権利”を得られるのは、まだ先のことになるでしょう」(上海駐在会社員)

先進国に比べると、いまだに中国のLGBT認知度は低いようだが、新たな側面も注目されている。

北京の繁華街にLGBTコミュニティーが形成されつつある

「7000万人といえば、宗教の自由が制限されている中国では、地下教会のキリスト教信者とほぼ同数です。LGBT市場は3兆ドルともいわれ、新しい“もうかる産業”として注目が集まっているのも事実です」(同・会社員)

このような新たなコミュニティーの台頭とともに注目されている街がある。北京の三里屯(サンリトン)だ。世界最大規模を誇るアディダス旗艦店やユニクロ旗艦店、中国初のアップルストアなど話題の店舗がずらりと顔を並べ、夜ともなれば深夜レストランやサパークラブにバー、パブ、スナック、カラオケ、ナイトクラブなど何でもある、まさに北京のホットスポットなのだ。

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