作家なのかライターなのか...今更ながら「肩書問題」を考察してみた|久田将義コラム

作家なのかライターなのか...今更ながら「肩書問題」を考察してみた|久田将義コラム

 人気ブロガーのはあちゅうさんという方が、作家宣言をしました。そこにメディアの方がいろいろな私見をはさんでいき、ちょっとした炎上になりました。少し古い話題ですね。恐縮です。以下がまとめです。

https://togetter.com/li/1094859

 この問題は、二つに分けた方がよさそうです。

 一つは作家とライターの違い。

 二つは作家とライターではライターの方が地位が低いのか。

 まず、20年以上前からこの問題は繰り広げられています。またかと思うと同時に、また何年か後に繰り広げられる問題なのだと思います。歴史は繰り返します。

 まず作家とは、フィクションを書く人だと僕は思っています。文字通り、「作る人」。小説家が一番わかりやすいでしょう。私小説家、SF作家、ホラー作家、歴史小説家、ラノベ作家。みんな「作家」です。

 ライターは文字通り、ライティング(文章を書く人)。フードライター、映画ライター、評論家、コラムニスト、エッセイスト、テクニカルライターなど。

 ブロガーも広い意味ではライターになるのだと思います。はあちゅうさんという方は、僕はネット媒体に疎いのですみませんが、炎上体質なせいなのか寄ってたかっていじめられている、という向きもあったようですがそうではないでしょう。前述したように、二十年以上前から論じられている問題なので。たまたまはあちゅうさんが、話題を投げかけただけの事です。

 ライティングを仕事とする人は名刺に文筆業、売文家、ノンフィクションライター、ジャーナリスト、などと刷っている人が見受けられます。これは本人の好みですからどう名乗ろうが勝手です。

 が、ライター(ノンフィクション)なのに作家を名乗る、あるいは小説もかいていないのに作家を名乗るのには、当然違和感を皆さんは抱きます。はあちゅうさんは小説を書いていらっしゃるようですから「これから私は作家と名乗る」という意思表示なのでしょう。

 僕の知り合いのライターさんも以前、「これからは私は『作家』で行きます」と作家宣言をしてきた人もいました。その人は、確かに大手出版社から一冊フィクションを出していたのでまあ、気持ちはわかります。

ピックアップ PR 
ランキング
総合
社会