開幕17試合で13勝4敗。楽天がなおも勢いを持続している。大半の評論家、野球好きが「春の珍事」で片づけようとしたイーグルスの快進撃は、いよいよ本物になりつつある。
(成績は4月24日現在)
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■2試合延長戦サヨナラ負けのダメージを感じさせない直後の連勝
先週は前代未聞の連敗にみまわれた。19日の西武戦、21日のソフトバンク戦で「2戦連続の延長戦12回サヨナラ負け」。
まるで昨年の5月14日、15日ロッテ戦の悪夢を思い出さずにはいられない痛恨の敗戦になった。2戦連続の延長戦となったそれらの試合では、松井裕樹がいずれもサヨナラ打を浴び、10年ぶりに9連敗の扉を開いてしまった。
ところが、今季の楽天は違う。ズルズルといくことがない。21日の試合の直後、ソフトバンクに連勝した。
22日は美馬学がチーム1番乗りの完投勝利を飾ると、23日は、試合直前に腰の痛みにより先発を回避した岸孝之の代役・戸村健次が好投。今季初登板のマウンドで6回途中無失点とゲームを作った。
■先手を取って主導権を握る楽天の戦いぶり
今季の楽天は得点87に対し、失点63。投打がうまくかみ合っている。
「打」では2番から外国人選手3人を並べる超攻撃的な布陣が話題を呼び、「投」では7回・森原康平、8回・ハーマン、9回・松井裕で締める「新・勝利の方程式」がクローズアップされがちだ。
しかし、投打かみ合う大きな理由は、先制点を挙げたのが17試合中13試合と、勝ち試合の多くで先にペースをつかんでいることも見逃せない。