「これからは報道」フジTV新社長がドラマとバラエティー削減か

| まいじつ
SIN / PIXTA(ピクスタ)

フジテレビは同社の日枝久会長と亀山千広社長が退任すると発表した。

日枝氏は取締役として残り、相談役に就く見込み。持ち株会社のフジ・メディア・ホールディングス(HD)会長も退任し、フジHDの嘉納修治社長が両社の会長に就任する。フジテレビの後任社長には、ビーエスフジの宮内正喜社長が就くという。

苦戦した日枝―亀山体制に同情する声は多い。日枝氏は、社長を務めたあとの2001年に会長となり、2005年にフジテレビが筆頭株主だったニッポン放送の株式取得をめぐり、ライブドアとの騒動に対応した。民放連会長の経験もあり、放送界へ大きな影響力を持っていた。

「堀江貴文氏の率いたライブドアとのやりとりでは、かなり株主や役員らのあいだで調整に苦労していました。あのときの勤続疲労が、この業績悪化を招いた原因ではないかともいわれています」(放送業界関係者)

亀山氏は2013年に社長に就任。ドラマプロデューサーとしてフジテレビの黄金期を築いた経験から、視聴率回復を期待されたが、昨年は年間視聴率で民放4位だった。

「新体制が発表されて、フジテレビ局員はほっとしています。フジテレビの凋落を分析する本が売れたり、何かと『いつ立ち直るのか』と揶揄されて同情の声も集まってきたさなかの社長交代なので」(同・関係者)

「これからは報道の時代」と言う宮内氏

亀山氏は“ドラマの申し子”だった。プロデューサーとして『ロングバケーション』や『踊る大捜査線』シリーズなど、数々の連続ドラマや映画をヒットさせ、2013年6月に社長に就任。長寿番組だった『笑っていいとも!』を終了させるなど、大胆な改革を行ったが、視聴率の低迷が続き、4年で社長を退くことになった。

「“月9”をはじめとしたフジテレビのドラマが、低視聴率でも放送枠を減らさなかったのは、ドラマを愛してきた亀山社長が周囲を説得していたことが大きい。そういう意味で、視聴率低迷と業績悪化のトリガーを引いたのは、やはりドラマの不振が要因と言えるでしょう。

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