大矢さんと稔侍さんと室田さん:杉作J太狼XS「美しさ勉強講座」連載52

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大矢さんと稔侍さんと室田さん:杉作J太狼XS「美しさ勉強講座」連載52

軟弱な男たちの姿に見かねて、あの先生が立ち上がった!
杉作J太狼XS先生の「男の偏差値がぐんとアップする美しさ勉強講座」

52時限目・大矢さんと稔侍さんと室田さん

 現代人はきらわれることを恐れすぎだと思う。

 現代人というのはいま生きているひとたちのことであるから俺もその中に入る。たぶん俺も恐れているのだ。野球解説の大矢さんも。

 大矢さんは先日、テレビのプロ野球ニュースの司会を担当した時、同じく司会を担当したアナウンサーの女性に対して、

「いい子になろうとするんじゃないよ!」

 ビシッと言った。言葉としては若干違うがニュアンスとしてはそうだった。よくぞ言ってくれたと俺はテレビの前で深く頷いていた。さすがは大矢さんだ。いまから35年ぐらい前。俺がお笑い芸人を志していたとき。コント芸人を志していたのであるがその相棒がヤクルトスワローズのファンだった。そして相棒が最も強く素晴らしい選手なんだよと言って俺にぶつけてくるのがキャッチャーの大矢さんだった。細かく覚えていることはなにひとつないが、大矢さんがどう素晴らしいかをその頃の俺は理解していなかった。俺は広島カープのファンだったのでヤクルトは敵。敵チームの選手に対して素晴らしいという視点を持てなかったのかもしれない。たぶんそうだ。若輩者であった。未熟者であった。いまの俺は絶対にそうではない。そうでないような人間になりたくて修業したのだと思う。そして誰かに言われたのか言われなかったのか、いい子であってはならないとも俺は思っており、その修業もしたのである。きらわれる勇気を持たねば鼻持ちならない人間になってしまうからだ。映画『チョコレートデリンジャー』の主演をしてくれた松本さゆきさん。出会ってすぐ俺は彼女に惚れ込み主演をしていただいたのであるがそのとき、出会って一度目か二度目、自己紹介のような場で彼女は言っていた。

「自分を大きく見せようとする人間が大嫌いだ」と。

 いる。虎の威を借る野郎たちだ。男にも女にもいる。有名人や大物に弱い野郎たちだ。

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