さらに、発言はいよいよ核心へ。2020年の東京五輪監督人事について、
「この前、(五輪監督について)話を受けたんだよ。NPBの人から」
と、仰天情報を口にしたのだった。「すわっ、監督就任か?」と思いきや、今後の監督を含めた人事について、相談を受けたというのだ。当の中畑氏自身も「五輪監督は二度とやりたくない」と宣言したうえで、監督人事について、こう“進言”したという。
「私の考えとしては総監督を長嶋さんにしてもらって、監督は若い人にという思いがあって、松井の名をあげました」
20年の東京五輪では、侍ジャパンの監督として、小久保裕紀氏(45)が“内定”していた。ところが、今年3月のWBC準決勝の敗退を受けて退任を表明。現在も水面下では、監督人事について、さまざまな検討がなされている。
「現在の最有力候補は、原辰徳氏ですが、中畑氏は長嶋氏に代わって陣頭指揮を執った実績がある。それで、NPB側が接触したのでしょう。ただ現状では、ミスターは年齢もあり現場復帰は難しい。松井氏も日本の球界への復帰は厳しいというのが衆目の一致した意見ですね」(プロ野球関係者)
さらに中畑氏は、松井監督誕生のためには、尽力を惜しまないとまで宣言。
「私が説得して、直接話をすれば聞いてくれるだろうし、かつ、やらなくちゃいけないと思う。日の丸を背負うという責任感の中にどっぷりつかって、それで野球人生に恩返しをするという時間帯を経験しなくちゃダメ」
現在もアメリカで生活を続ける松井氏に対しては、こんな不満もぶちまける。
「おかしいのは国民栄誉賞なんだよ。彼がもらうのは10年早いと私は思います」
と切り捨てたあと、再び前述の巨人批判に矛先を向けたのだ。
中でも「若手の伸び悩み」は巨人低迷の大きな要因の一つ。中畑氏は、79年秋の通称「地獄の伊東キャンプ」をくぐり抜けてきただけに、「起きている時間は全て野球のため」という約1カ月にわたる過酷日程をケガなくやり遂げたことで、選手としての自覚が芽生えた経験を引き合いに出して、現在のチームにこうゲキを飛ばしたという。
「今のメンバーであの練習をしたら半分もたないかもしれない。