青空球児「どっちかが死ぬまで解散はないよ。2人で1つだから」

| 日刊大衆
青空球児「どっちかが死ぬまで解散はないよ。2人で1つだから」

 今は、月に6、7日舞台に立って、5日ぐらいが地方で営業。調子いいときは、もうちょっと多いかな。70過ぎたら、ドッときたね。体が動かなくなるし、腰が痛くてさ。整形外科に行ったら、“加齢ですね”だって(笑)。もう、運転免許証返しちゃったんだから。

 それでも、俺たちの漫才は、動かないとウケないから、舞台でドタバタできなくなったら、おしまい。センターマイクで、言葉のキャッチボールでやっているやつらを見ると、こんなにうめーのかって思うもん。

 もう76歳になるけど、相変わらず舞台で動きまわるのは、正直きついよ。でも、やっぱり舞台に立つと、気がシャキっとするんだよな。だから、同窓会なんて行くと、“お前は若いな~”って言われるんだよ。客にウケたときは、どっかの国を獲ったような気持ちになるからね。“どんなもんだい”って感じ。

 もう、コンビを組んで53年だよ。仲がびっくりするほどいいってわけではないけど、一緒に酒も飲み行くしね。払いは、いつもアイツだけど(笑)。もうここまで来たら、どっちかが死ぬまで解散はないよ。2人で1つだから。若い頃は、解散の危機だってあったよ。漫才をやっていて、文句は出るじゃん。なんで、あそこでツッコまねえんだよとか。平気でそういうことを言ってた。

 でも、俺が持ってない何かをアイツは持っているような気がしてね。俺は、子どもの頃で言うと、ガキ大将タイプで、ガチャガチャしているほうなんだけど、アイツには、綺麗さがあるんだよ。今はジジイになっちゃったけどさ。コイツとやれば、売れるんじゃないかって思わせるものがあった。ある種、尊敬に近いのかもな。不思議な関係だよ。兄弟でも家族でもない。ただ、商売上つきあっているだけ(笑)。

 漫才だけで食ってこられたんだから幸せだよなあ。アルバイトをやったことないんだよ。今の若い人たちは、可哀想だよね。バイトしないと食っていけないんだもん。俺らの時代は、浅草に松竹演芸場っていうのがあって、そこに行くと、必ず先輩の芸人が出てる。すると、“飯食ったか?”って。この業界って、そういう面倒見がいいんだよ。

 だから、お金はなくても食う物には、困らなかった。家賃は、師匠のところに泣きついて借りにいったよ。

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