抜群のプロポーションを誇った小島可奈子(41)が、生々しいシーンに挑んだのは08年のこと。渡辺淳一原作の「泪壺」(アートポート)で、3人の男を相手にする熱演を見せた。
──映画の撮影が今からちょうど10年前。すでに評価の高い一糸まとわぬ姿の写真集も出していたけど。
小島 グラビアは小人数の撮影ですけど、映画は何十人ものスタッフの前で、しかも、まだ親しくなっていない俳優さんとカラミを撮るんです。それはすごく怖かったですよ。
──初濡れ場でありながら、そのハードさが話題になったほど。周りの反対はなかった?
小島 今の夫とはすでにつきあっていたんですが、彼に「俺は観ないけど、やりなよ」と背中を押されました。そして撮影に入ったら、瀬々敬久監督が男の助監督と2人で、ものすごくリアルなカラミのお芝居をつけてくださったんです。
──男2人ということに、特にためらいもなく?
小島 はい、すごく真剣な表情で。それで初日に早くも濡れ場の撮影に入ったんです。
──緊張する時間を与えず、一気にクライマックスから撮るという気遣いを感じます。その最初の濡れ場は、高校の同僚教師(三浦誠己)に、どこか「なし崩し」の形で抱かれる設定。ジャージのジッパーを下ろされると、豊満な乳房が剥き出しになるというインパクトでした。
小島 私、Eカップだから、そんな大きくないんですよ(笑)。
──いやいや、サイズ以上の重量感。この濡れ場が実に生々しく、最後は「処女喪失」を意味する鮮血まで映し出されました。
小島 私が演じた朋代は、勢いのままにしか生きられない女性。それをオブラートに包むのでなく、あのような形で演じられてよかったと思います。
──次の濡れ場は、高校の教え子(柄本佑)と酒場で再会し、酔った勢いでモノにしてしまうというエロティックなシチュエーション。みずから教え子の股間に顔をうずめて、積極的にリードする形で。