「命のビザ」によって6000人以上のユダヤ人の命を救った日本人外交官・杉原千畝が活躍した、リトアニア第2の都市・カウナス。
14世紀に初めて記録に登場する古い歴史をもつ街で、15世紀にはハンザ同盟の代表部が設置され、商業の中心地として繁栄しました。1920年に首都のヴィリニュスがポーランドに併合されると、カウナスは臨時の首都となり、第2次世界大戦までのあいだリトアニア最大の都市として発展しました。
リトアニアにおいて、歴史的にも経済的にも重要な役割を演じてきた、カウナスの街を訪ねてみましょう。
首都のヴィリニュスが中世の迷路のようであるのに対し、カウナスは長い一本道。新市街の独立広場から延びるメインストリート、ライスヴェス通りをまっすぐに歩いていくと、旧市街に到着します。
ライスヴェス通りは、ほとんど車の往来がない遊歩道で、ゆったりとした道路の中央には並木や噴水が設けられ、道路の両側にはファッションブティックやレストラン、カフェといったおしゃれなお店が軒を連ねています。
カウナス観光の中心地となるのは、カウナス中心部の西側に広がる旧市街。
旧市街には15世紀ごろのゴシック建築が数多く残り、中世の雰囲気を今に伝えています。街灯には赤やピンクの花々が飾られ、通りにはカフェやショップが並んでいます。
カラフルな建物を眺めながら、のんびりとした雰囲気のなかを歩くだけでも、無性に心安らぎます。
旧市街の中心が、「白鳥」にたとえられるバロック様式の美しい市庁舎。