旧市街がまるごと世界遺産に登録されている、リトアニアの首都・ヴィリニュス。
「バルト三国」と呼ばれるエストニア・ラトビア・リトアニアのうち、最も南に位置するリトアニアは、とりわけ敬虔なカトリック教徒が多い国です。
世界遺産の町・ヴィリニュスには、狭い範囲に驚くほど数多くの教会が並んでいて、「ヴィリニュス観光=教会めぐり」といっても過言ではありません。ヴィリニュスに数ある教会のなかでも特に見ごたえのある6つの教会をご紹介しましょう。
・大聖堂
ヴィリニュスのシンボル的存在の主教座教会。ギリシア神殿を思わせる白亜の外観と、大きな鐘楼が印象的です。
もともとこの地には雷(ペルクーナス)を祀る神殿があったといわれていて、最初の教会が建てられたのは13世紀、ミンダウガス王の時代のことでした。その後、破壊や再建、増改築が行われ、現在のクラシック様式の建物は18世紀に行われた大改築によるものです。
内部はいくつものスペースに分かれており、最大の見どころは17世紀のバロック様式で造られた聖カジミエルの礼拝所。8体の王の像や漆喰彫刻、フレスコ画などで飾られた壮麗な空間は圧巻です。
・夜明けの門
ヴィリニュス旧市街の南の入口となる、夜明けの門の上に設けられた礼拝所。
小さな礼拝所ながら、奇跡を起こす力があると信じられている聖母のイコンは、リトアニアの人々の熱烈な信仰を集めていて、周囲の壁には人々の願いがこもった無数の銀細工が飾られています。