民営化から10年を経た日本郵政。そのグループ子会社で全国各地に遊休一等地を持つ日本郵便が、それらの土地を活用して『ポスパーク』と称するコインパーキング、有料駐車場を全国展開することを決め、全国の大手駐車場業界に波紋が広がっている。
日本郵便の計画では、『ポスパーク』は今年3月までに、東京都など首都圏を中心に20カ所の時間貸し駐車場を設置する。4月以降は全国に拡大させ、5年間で約150カ所の駐車場を設置する予定だという。
「日本郵便は、毎年減り続ける手紙やハガキ、今年も1億通減った年賀状など、ネット全盛時代の煽りを食い、郵便事業はジリ貧の一途をたどっている。その穴埋めとして何とか展開したかったのが、不動産事業。しかし、こちらも野村不動産の買収話が合意に至らないなど、いま一つ展開がにぶい。3年前には、よかれと思って約6200億円を投じたオーストラリアの物流会社買収が実質失敗し、昨年、ようやく減損処理したばかり。宅配便はネット通販の伸びで成長が期待できるが、それ以外はなかなか厳しい。そうした状況を少しでも回復させたいという思いからなのでしょう」(業界関係者)
有料駐車場事業が、実際に穴埋めとして役立つのか。全国の貸し駐車場の市場規模は現在、5兆円以上あると見られている。しかし、業界大手と言われるのは数えるほどで、業者数は1500とも2000とも言われ細分化している。
「大手トップは、なんといっても黄色い“Times”の看板でお馴染みの、パイオニア的存在でもあるパーク24。次いで、2位が三井不動産販売系列のリパーク、第3位に愛知県のトヨタグループの地域で強い名鉄協商パーキングが続く。しかし、この3社を合わせても売上高はトータルで約2300億円程度。数兆円は多くの中小企業によって占められているのです」(企業誌記者)
そのため、競争は激化しているものの、まだ日本郵便が割って入る余地が十分にあるということだ。
「東京都における路上駐車が毎秒6万3000台という統計もある一方、例えば、月極駐車場はあっても時間貸し駐車場は絶対的に不足している状況。荷物の積み下ろしに高い料金を払わざるを得ないなど、駐車場は需要と供給がうまくマッチングしていないケースがまだ非常に多いのです。
「民業圧迫」の声が続出するジリ貧日本郵便のコインパーキング展開の波紋
2018.02.17 14:00
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