「民業圧迫」の声が続出するジリ貧日本郵便のコインパーキング展開の波紋 (2/2ページ)
そこで、全国の都市部を中心に優良地を持つ日本郵便が、起爆剤として駐車場事業を打ち出したということです」(同)
しかも日本郵便は、今回の駐車場運営に限って言えば、かなり周到な準備を重ねている。
「'12年の時点で、郵便局の不正駐車を防ぐ目的も合わせ、最大手のパーク24と組み駐車場業務の在り方を模索してきた。それから5年間、ノウハウを大いに蓄積したことで、ポスパークの展開に至ったのだと思われます」(前出・業界関係者)
また、今回の動きを本格化させた背景には、昨秋に日本郵政の投資子会社、日本郵政キャピタルが、東証マザーズ上場のフィル・カンパニーに5億円を投資、業務提携していることがある。
フィル社は、ここ数年、“空中店舗”という新コンセプトで東京・原宿などの繁華街に次々に若者向けの店舗展開をしているデベロッパーで、大都会に多くみられるコインパーキングの上に店舗を設けている。
「駐車場の土地所有者が、駐車場だけではなく、テナントからも収益を受けられるというのがコンセプト。しかも、駐車場の台数スペースに影響がないように、建物の柱にも一工夫を凝らしている。さらに、店舗は流行に敏感な若者などが訪れてみたいと思えるよう、全面ガラス張りなどのお洒落な設計になっている。そのため、フィル社が手掛ける店舗には、テナントが殺到するといいます。そうしたことから、新たな事業に投資する土地所有者も増えているのです」(デベロッパー関係者)
このフィル社と提携したということは、今後、日本郵便は駐車場事業に“空中店舗”を加えて全国展開するという可能性もあるという。
「フィル社の過去の店舗展開が成功してきただけに、各方面の期待も高まっています。しかし一方で、駐車場事業者間からは、反発の声も高まっている。そもそも日本郵便が持つ一等地は民営化前の国の財産であり、それを使って駐車場事業や店舗展開をすることは、民業圧迫になるのではないかという意見です。そうした意味で、今回の日本郵便の有料駐車場展開への動きは、業界に波紋を呼んでいるのです」(業界関係者)
いずれにせよ、ポスパークは日本郵便の思惑通り、業績回復の材料となるのか。肝いりの事業だけに、他の有料駐車場企業との争いとともに行く末に注目だ。