転居できない“難民”続々 引っ越し業界の人手不足深刻化

| 週刊実話

 春は転勤、進学で日本中が大移動の季節に入る。その引っ越しシーズンを中心に、今年は“引っ越し難民”が大量発生する可能性が高いというのだ。
 「原因は人手不足。再三にわたって募集をかけても人が集まらないんです。中には“日払い2万円”を打っている業者もあるほど。ウチは外国人留学生のルートがあり、なんとか一息ついたところですが、引っ越し業界ではこの3月末から4月半ばまで、新規の引っ越しは対応しきれない」
 とは、大手引っ越し会社の孫請け業者関係者。

 主な引っ越し業者の多くが加盟する運送業界団体の『全日本トラック協会』は、引っ越し業者などからの聞き取りを元に「混雑予想カレンダー」を作成している。それを覗いてみると、大混雑を示すレッドゾーンがいくつもあり、これから依頼してもほぼ絶望的な期間は、3月24日から4月8日の約2週間だ。
 「企業の人事発令が4月1日。それに併せて社員が一斉に引っ越しをするためです。今年は特に、3月31日と4月1日が土、日曜日になるため、拍車をかけているのです」(大手引っ越し業者)
 この期間は法人がかなり前から押さえていることから、一般家庭や学生の進学のための引っ越しは総じて絶望的だ。その前後も、同様にレッドゾーンに近い。まだ多少余裕というのは、3月であれば土日を除く16日まで。4月なら16日以降となる。

 しかし、ここまで混み合う理由は何だろうか。全日本トラック協会の広報担当者も「人手不足」が主な要因とし、こう回答する。
 「ドライバー不足、長時間労働への見直し、労働者派遣法の見直しによる作業者の減少等が影響を及ぼしていることが考えられます」
 そして、繁忙期を避けての分散引っ越しを勧めた。

 業界関係者はさらに、「業界全体で人手不足が深刻化しているためだが、その原因は3つある」とする。
 その1つは、宅配業界の激変だという。
 「昨年、宅配大手のヤマト運輸と佐川急便が、人手不足と荷物増のために値上げに踏み切り、ドライバーの待遇を改善した影響がある。この待遇改善で、引っ越し業界の中高年層が宅配業に流れたということです」(同)

 2つ目は、これまで人手不足の救世主となっていた学生のアルバイトの減少だという。

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