国民のためにならない「政策論争なき政局」森友学園問題

| まいじつ
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韓国・朴槿恵(パク・クネ)前大統領の友人である崔順実(チェ・スンシル)が、青瓦台(大統領官邸)内に執務室を持ち、官僚らに指示を出していたというのが『崔順実ゲート事件』で、これになぞらえられるのが日本の森友学園にまつわる問題、つまりは『安倍昭恵ゲート事件』だ。

「総理大臣の官舎である首相公邸は、長く昭恵氏の来客用として使われており、安倍晋三内閣は昭恵氏を“私人”だと閣議決定で断言していますが、官僚を秘書として使っているなど公費を使っている人間を私人だというのは無理があります。3月23日に、野党議員が大阪拘置所に約8カ月間勾留されている森友学園前理事長の籠池泰典被告と接見し、昭恵夫人とのやり取りを明かした籠池被告の証言を引き出しました。さらに、財務省がまだ開示していない“相談メモ”には、夫人の名前が記されているとみられており、夫人の証人喚問は、もはや不可避な情勢です」(政治ジャーナリスト)

崔順実ゲート事件が朴右派政権打倒に手詰まりだった韓国左派にとって“もっけの幸い”となったように、日本でも安倍一極政治により「改憲阻止」に手詰まり感があったリベラルを騙った左派陣営にとって、森友学園問題を安倍昭恵ゲート事件へと持っていけたことは大成功だと言えるだろう。

無責任なクーデター

「崔順実は、韓国では身分の低いムーダン(シャーマン=祈祷師)であり、その娘が難関の梨花女子大に裏口入学していたことに、就職と受験戦争に苦しむ韓国の若者の怒りは頂点に達したのです。ですから韓国の右派系ジャーナリストは、『崔順実ゲート事件というのは、民心をかさに着た左派と権力の向背に敏感な検察、無責任なメディアの野合によるクーデターだ』と嘆いているくらいです。昭恵氏への執念深い追及は、韓国の政変と同じ構造を感じます」(保守系の政治評論家)

そもそも森友学園問題の最大の違和感は、韓国と同種の“野合”だ。

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