4月2日、多くの企業が新入社員を迎え入れた。若い新人が新たな部下に加わった人も多いだろう。だが、社内での“火遊び”にはくれぐれも注意だ。不倫が社内にバレると立場を危うくしかねないのはもちろんのこと、最近は特にSNSなどでの誹謗中傷、あるいは脅迫なども少なくないという。
都内の商社に勤務するAさんはこう話す。
「20代の部下と不倫していて、その事実がSNSで広まってしまいました。彼女との関係は清算しましたが、その後も『奥さんにバラすぞ』というような脅迫まがいのメールが届くようになりました。不安で仕事が手に付きません」
どんな理由があろうと、脅迫メールは犯罪だ。東京都内の弁護士B氏は「内容が名誉や名誉感情を侵害するものであれば慰謝料を請求することができる」と解説する。それにはまず、メールの送り主を特定しなければならない。
「慰謝料請求は可能ですが、単に『奥さんにバラすぞ』と書かれただけで実際に慰謝料を取れるかというと、ちょっと微妙です。慰謝料を取るためには、繰り返しメールされたり、具体的に害悪を告知されたり、悪質な脅迫によって精神的苦痛を受けたといえる状況が必要です。ある程度の悪質性が認められるケースで、慰謝料は10万~30万円程度でしょう」
この弁護士によれば、これまでにも類似のケースについて判例がいくつかあるらしい。
精神的損害の賠償金はあまり高額にならない
「上司から『意欲がない』『やる気がないなら会社を辞めるべき…』といった内容のメールが数人の部下に送られ、訴えた人がいます。上司に指導・叱咤督促しようという意図はあったとしても、その表現は許容限度を超えていると認められ、慰謝料は5万円でした」
損害賠償請求訴訟のなかでも、物理的損害が出ている場合には高額の賠償金が認められることもあるが、精神的損害に対する賠償金はあまり高額にならないのが現状だ。