アメリカ政府情報専門官による「金正恩最新プロファイル」

| まいじつ
画/彩賀ゆう

アメリカのドナルド・トランプ大統領が昨年11月に訪韓した折、青瓦台(韓国大統領府)で演説し、北朝鮮を「カルト国家だ」と断罪した。その骨子は以下の通りだ。

《北朝鮮は狂信的なカルト集団に支配された国である。この軍事的なカルト集団の中核には、朝鮮半島を支配し韓国人を奴隷として扱う家父長的な保護者として指導者が統治することが宿命、との狂った信念がある》

2016年、北朝鮮から韓国に亡命した太永浩(テ・ヨンホ)元駐英大使館公使は北朝鮮から「人間のくず」と呼ばれ、その発言はすべて“たわごと”と一蹴されているが、去る5月14日にソウルの国会議員会館で講演し、以下のように語っている。

「北朝鮮が要求する“体制安全保障”は結局、金ファミリーの世襲統治が永遠に存在できるようにすることだ」

アメリカ政府の情報専門家は、6月に開催予定だった米朝首脳会談のために金正恩党委員長の“プロファイル”構築に取り組んでいた。だが、隔靴掻痒(かっかそうよう)というのが現実なようだ。

「CIA(アメリカ中央情報局)は正恩氏が権力の座に就いたとき、長くは続かないだろうと予測していました。だがそれから7年後、そうした予想は撤回され、いまでは非情なやり手の指導者だと見られています。最近では、核開発を遂行する強硬姿勢から外交的アプローチへと転換した正恩氏の機敏さに、アメリカの専門家の多くが過去の概念を払拭しなければならないほどでした。とはいえ正恩委員長と二度も会談したマイク・ポンペオ米国務長官が同氏に抱いた印象は、大きな手掛かりになるでしょう。

ピックアップ PR 
ランキング
総合
社会