イングランド代表DFコーチに前ブルズ指揮官ミッチェル 補償金3千万円?

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イングランド代表のディフェンスコーチに就任するジョン・ミッチェル。契約期間は2019年のワールドカップが終わるまで(Photo: Getty Images)

 難航していた交渉がようやく合意に達し、イングランド代表の新しいディフェンスコーチが決まった。

 元ニュージーランド代表ヘッドコーチで、今年はブルズ(南アフリカ)の指揮官としてスーパーラグビーを戦った54歳のジョン・ミッチェルが、イングランド代表のコーチングスタッフに加わり、再びインターナショナルシーンに戻る。ディフェンスコーチ就任は以前から噂されていたが、9月18日にRFU(イングランドラグビー協会)が公式に発表した。

 前任のポール・ガスタードはクラブチームのハーレクインズに加わるため、今年6月に退任していた。

 ミッチェルは2016年からアメリカ代表ヘッドコーチを務め、ラグビーワールドカップ2019の出場権獲得に尽力したあと4年契約の途中でアメリカを去り、ブルズと2019年10月末までの契約を結んで昨年7月から同クラブに加わっていたが、ここでも任期を満了することなく離れることになった。

 ブルズとの契約から早期リリースするための補償金について、交渉は1か月以上かかったが、英メディアの『BBC』などによると、RFUが20万ポンド(約3000万円)をブルズに支払うことで合意に達したという。これにより、1年後のワールドカップで優勝を狙うイングランド代表のエディー・ジョーンズ ヘッドコーチは、規律に厳しい指導者として知られるミッチェルをアシスタントコーチに迎えることとなった。

 ジョーンズ ヘッドコーチは、「ディフェンスは我々のゲームの重要な柱であり、ジョンは経験豊富なコーチだ」と信頼している。

 ミッチェルは1997年から2000年にかけて、クライヴ・ウッドワード(2003年ワールドカップ優勝指揮官)のもとでイングランド代表のフォワードコーチを務めたことがある。2001年からはニュージーランド代表“オールブラックス”を率いたが、2003年のワールドカップで3位に終わり、母国の代表ヘッドコーチを退任していた。

 指導者としては経験豊富であり、スーパーラグビーではチーフス、フォース、ライオンズでも采配を振ったことがある。

 ミッチェルは今週末のトレーニングキャンプからイングランド代表ディフェンスコーチとして始動する予定。

 なお、イングランド代表のアタックコーチは、6月のテストシリーズから関わってきたスコット・ワイズマンテルが引き続き担う。ワイズマンテルは、かつてジョーンズのもとで、日本代表のテクニカルアドバイザーやヘッドコーチ代行を務めた人物。

 一方、ブルズの後任ヘッドコーチ候補には、OBで過去3回のスーパーラグビー制覇を成し遂げ、南アフリカ代表の主将も務めたヴィクター・マットフィールドらの名前が挙がっている。

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