フラッシュはいくつどこに見えた?脳が過去を予測して現在の感覚に影響を与える「ポストディクション」錯視

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フラッシュはいくつどこに見えた?脳が過去を予測して現在の感覚に影響を与える「ポストディクション」錯視

pixabay

 私たちの身の回りにあふれる情報の洪水を、脳は一体どのようにして処理しているのだろうか?これは込み入った疑問であるが、そのヒントとなる新しい錯覚が考案された。

 音と映像の情報に騙された脳は、まるで過去に遡って認知を形成しているかのようだ。

 脳が過去を予測して現在の感覚に影響を与えている「ポストディクション」と呼ばれる錯視を見ていこう。

 まずは”うさぎの幻影(Rabbit Illusion)”と題された動画を見てみよう。

 画面に + のマークが現れるので、ここを見つめながら、画面下に一瞬だけ現れるフラッシュの数を数えてみてほしい。

1.最初のテストは音のついた状態でのテスト
2.次は音なしの状態でのテスト。
3.もう一度音のついた状態でフラッシュの数を数える。3つ見えたという人は2番目に見えたドットの位置を選ぶ。A:最初に見えたフラッシュの上、B:最初と最後のフラッシュの間



The Rabbit Illusion

・視覚におけるポストディクションの発見

 この錯覚では、脳が過去を予測して現在の感覚に影響を与えているという。

 これを専門的には”ポストディクション(postdiction)”という。プレディクション(予言)の逆を意味する用語だ。

 この動画では常に2つのフラッシュが表示されているが、音のついたテストの方では、ほとんどの人はピッという音にあわせて、3つのフラッシュが表示されたと感じてしまうのだそうだ。

 このように感じる原因がポストディクションなのだという。

 じつはピッという音はフラッシュが表示されてから、0.53秒後になっている。
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