フラッシュはいくつどこに見えた?脳が過去を予測して現在の感覚に影響を与える「ポストディクション」錯視 (2/2ページ)

カラパイア



 だが過去の経験から脳はフラッシュの表示と音はセットだと思っているので、ピッとなってもフラッシュが見えなければ、そんなはずはないと見えたことにしてしまうのだ。

opt-ill-2_e


・起きていると思っていた出来事が実は起きていないことも?

 これらは、私たちが起きたと思っていることが、じつは起きていないかもしれないという事実を教えてくれる。

 「複数の感覚はときにノイジーで相反するものです。これらの情報を脳は、その環境について仮定を設けることで処理しています」と考案者の1人であるカリフォルニア工科大学のノエル・スタイルズ氏は話す。

 しかし、その仮定が間違っていたりすると、脳はどうにか折り合いをつけられるように解釈しようとする。こうして事実とは違う認識が生じるのである。

著者の1人、下條信輔氏によると、「単複どちらの感覚においても、ポストディクションが重要なプロセス」であること、「音が視覚に影響する非常に稀な事例」であるという点で意義ある研究なのだという。

 研究は『PLOS One』に掲載された。

 なお、他のポストディレクションに関する資料はNTT コミュニケーション科学基礎研究所のウェブページで見ることができる。

 NTT コミュニケーション科学基礎研究所 ~視覚におけるポストディクション~

written by hiroching / edited by parumo
「フラッシュはいくつどこに見えた?脳が過去を予測して現在の感覚に影響を与える「ポストディクション」錯視」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る