リオは逃したけれど。ヘンリー ジェイミー、世界選抜戦から始まる新たな道。

| ラグビーリパブリック

右から3人目がヘンリー ジェイミー。184センチ、99キロ。(撮影/長岡洋幸)

 テストマッチではないけれど、サクラのジャージーに袖を通す。

 ヘンリー ジェイミーが10月26日におこなわれる世界選抜戦(花園)で15番を背負う。

 セブンズ日本代表として、この国を代表して戦ったことはある。いまは、15人制でテストマッチに出場することに集中している。

 ニュージーランド出身。マウントロスキルグラマースクールを経て立正大に学んだ。

 卒業後はPSIスーパーソニックスでセブンズ選手としての時間を過ごし、同日本代表に2013年から選ばれていた。

 しかし、2016年8月のリオ五輪への出場は逃した。帰化できたのが同年11月だったからだ。「(当時のセブンズ代表ヘッドコーチだった)瀬川さんからも日本国籍を取って一緒にリオへ行こう、と言われていたから残念でした」と当時を振り返る。

 ただ、帰化できたことでトップリーグで活躍する道が開いた。2017-2018年シーズンからトヨタ自動車でプレーする。

 ルーキーイヤーから順位決定戦を含む15試合に出場して6トライをマーク。今季も5試合で7トライを決め、その好調さを評価された。

 その結果、日本代表スコッドに招聘された。

 宮崎での合宿では、左太もも打撲により最初の数日間は別メニュー。しかし、その後の回復により世界選抜戦でのスターターに選ばれた。

 リオ五輪出場を逃した悔しさは、いまも自分を走らせるエナジーのひとつだ。ロードマップを描き、前へ進んでいる。

「まずは世界選抜戦に出場する。そしてオールブラックス、イングランド、ロシアとの試合にも出て、トップリーグで優勝。サンウルブズでもプレーしたい」

 その先にはワールドカップの舞台がある。

 ハイボールキャッチに滅法強い。「そこをジェイミー(ジョセフHC)、(トニー)ブラウンコーチにも評価されている」と自信を持つ。

 強みは他にもある。

「他のWTBの選手たちはスピードやスワーブが持ち味だけど、フィジカルは他の選手より強いと思っています。

ピックアップ PR 
ランキング
総合
スポーツ