天才テリー伊藤対談「高嶋政宏」(4)今月3つも新番組なんてすごいなァ

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天才テリー伊藤対談「高嶋政宏」(4)今月3つも新番組なんてすごいなァ

テリー 俳優としてのこれまでのキャリアを振り返ってみて、どうですか。

高嶋 もともとはバンドでプロを目指していて、いろんな偶然が重なって現在に至る感じなんです。まず俳優になった最初の年に「辞めよう」って思いましたしね。

テリー なんで?

高嶋 みんなそうだと思うんですけれど、新人の1年目って、ぶつかる壁が死ぬほどあるんですよ。僕の場合は演技ができないし、アフレコも苦手でしたから、とにかく現場で厳しくされました。そのくせに新人はプライドだけは高くて、僕もその時は「そもそも俺はバンドがメインなのに、なんでそこまで言われなきゃいけないんだ?」みたいな気分もあったんです。もうバンドに戻ろう、と漠然と考えた時に森田芳光監督と出会ったことで、あらためて演技のおもしろさに気づいたんです。

テリー 映画「悲しい色やねん」だね。あれ、おもしろかったよ。

高嶋 そうなんです。これまで、数々のすばらしい出会いに恵まれていたと思います。

テリー 高嶋さんを俳優の道へと導いたのはさ、きっと本のタイトルじゃないけど“紳士”の部分があるからだと思うな。SMの話をしていても、どこか品があるし、人柄のよさや柔らかさもあふれているから。

高嶋 ありがとうございます。ただデビューから10年くらいは、高倉健さんと三船敏郎さんに憧れていたこともあって、わざと「男は黙って‥‥」みたいな美学を貫いていたんですよ。ずっと気取って、しゃべらないようにしていて‥‥本当にバカでしたね。

テリー え、そんな感じだったんだ。

高嶋 当時、いろんなバラエティーの仕事の依頼もいただいていたんですけれど、「役者はそんなものに出ない」「今は映画が入っているから他の仕事はしない」なんて生意気なことを言っていましたよ(苦笑)。

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