ダークマター検出に朗報。地球に吹きすさぶ星々の嵐がダークマターの観測を可能とするかも!?(スペイン研究)
2018.11.16 20:30
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カラパイア
ダークマター(暗黒物質)は、天文学的現象を説明するために考えだされた「質量は持つが、光学的に直接観測できない」とされる、仮説上の物質である。
存在を示唆する間接的な観測事実は増えているものの、その正体は未だ不明である。
だがもしかしたらダークマターの秘密に迫れるかもしれない。
科学者によると、現在太陽系は、ダークマターの”嵐”の中を通過している可能性があるそうで、ここ地球からそれを検出できるかもしれないそうだ。
・秒速500キロで地球に向かって吹きすさぶS1ストリーム
スペイン、サラゴサ大学のキーラン・オヘア氏らの研究では、「S1ストリーム」と呼ばれる同じ方向に移動する星々を調査した。
3万の星々で構成されるS1ストリームは、昨年、欧州宇宙機関の探査機ガイアによって発見された。
そのようなストリームは、これまで天の川銀河の中で30ほど発見されており、数十億年前に天の川によって飲み込まれた矮小銀河の名残りだと考えられている。
しかしS1は特に面白い。今現在、秒速500キロで地球に向かって吹き付けてきているからだ。
研究者によると、この嵐が地球の周囲に存在するダークマター(質量はあるが、光学的には観測できない仮説上の物質)に影響を与えることで、将来的にそれを観測できるようになるかもしれないという。