ダークマター検出に朗報。地球に吹きすさぶ星々の嵐がダークマターの観測を可能とするかも!?(スペイン研究) (2/3ページ)
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・S1ストリームが作り出すリング
あらゆる銀河は、ダークマターの巨大なハローの中に形成されたと考えられている。だが、それらは目で見ることはできないし、通常の物質と干渉し合うこともない。
ところが、研究チームは、矮小銀河に由来すると考えられる太陽の100億倍という質量のダークマターが、S1に沿って移動していることに気がついた。
「S1ストリームが”太陽系の顔をひっぱたく際”、その反対方向に回転する構造によって、標準的なダークマター風と同じ空の一画からやってきていると思われるダークマターの量が劇的に増加する。」
「それはこの風の周囲にはっきりとした”リング状”の構造を作り出すはずだ。これは、指向性ダークマター検出器なら……将来的には容易に発見できるだろうものである」と科学者らは述べている。
image credit:NASA/JPL-Caltech
・次世代の検出器が理論上の粒子アクシオンを検出
次世代の検出器なら、理論上ストリームからのアクシオンを(電子より5億倍軽く、ダークマターを構成する可能性があるとされる理論上の粒子)検出できるかもしれない。
これらの超軽量粒子は、我々には見えないものの、強力な磁場が存在すれば、目に見える光子に変換される可能性があるからだ。