2014年パリで週間風刺新聞を発行しているシャルリ・エブド社に2名のイスラム過激派テロリストが乱入して銃を乱射し12名を殺害した。この事件の翌日には別のテロリストが女性警察官を殺害後、ユダヤ系食品店に立てこもり4人を殺害。この一連の事件の犯人たちは仲間同士であったため、まとめて「シャルリ・エブド襲撃事件」とよばれる。逃走した全ての犯人がフランス特殊部隊に射殺されるまでの間に、犠牲になった市民は17名にものぼった。これほどの殺戮を行った犯人たちの遺体はどこに葬られたのか。
■テロリストの遺体の行方
一般的にフランスでは遺体は市町村の管理する墓地に埋葬される。シャルリ・エブド社を襲撃した犯人のうちの二人はアルジェリア系フランス人の兄弟、サイード・クワシとシェリフ・クアシだった。フランス国内でそれぞれ別の街に住んでいたが、兄弟はどちらも居住地の市長から埋葬を拒否されてしまった。警官殺害と食品店立てこもり事件の犯人、アフリカ系のアメディ・クリバリも居住地に埋葬することは許されず、彼が生まれたアフリカのマリ共和国に遺体の受け入れが打診されたが拒否された。埋葬地がテロリストの聖地になったり、逆に墓荒らしにあったりすることを恐れて、誰も彼らの遺体を受け入れたくなかったのだ。
ところが、それぞれの市長が埋葬の拒否を表明すると、フランス政府から「法律上、自治体が埋葬する義務がある」と指導がなされ、土壇場でどの市町村も決定を翻して埋葬を受け入れることとなった。テロリストたち3名の遺体はフランスの公営墓地に今も眠っている。
■テロリストたちはどのように葬られたか
テロリスト3名はそれぞれの居住地で秘密裏に葬られた。深夜に霊柩車が墓地の木と壁に囲まれた場所まで入っていき、そこで参列者もほとんどなく葬られた。墓の場所が明らかになりトラブルが起こることを避けるために墓標もない。サイード・クワシの妻は埋葬に立ち会うこともできなかったという。家族にはマスコミが張り付いていたため、彼女は墓の場所が知られてしまうことを恐れて埋葬地に近づけなかったのだ。
シャルリ・エブド襲撃事件で射殺されたテロリストはどのように埋葬されたか
2018.12.05 19:00
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