“レイプ犯”や“男尊女卑”を「エリート育成」私学助成金が産む理由

| まいじつ
(C)Nutthaseth Van / Shutterstock

1月から2月の首都圏は、中学受験真っ盛り。いわゆる「お受験」と半分やっかみが入る名称を付けられているが、これには賛否両論、多事争論がある。

一つだけ確かなことは、無償化制度がスタートしているとはいえ、中高一貫校に合格するためには塾通いをしなくてはならず、このコストはバカにならない。結果的に富裕層しか一貫校には入れないという“明確な事実”が横たわる。

「そうなると、親の世代の格差が子の世代に継承される。つまり首都圏における“格差の再生産”につながるわけです。東京都教育委員会の『平成29年度公立学校統計調査報告書』によると、東京23区で私立中学進学率の高い上位3区は、文京区(39.51%)、中央区(37.25%)、目黒区(34.76%)、下位3区は、葛飾区(12.87%)、足立区(11.04%)、江戸川区(10.21%)と上位、下位には、貧困率とほぼ同じ顔ぶれが並んでいます。また、東京都の『区市町村、設置者、編制方式別生徒数統計(18年度)』によれば、東京23区の中学生数は19万2952人で、そのうち公立は13万1627人となっており、公立中学生は全体の68.2%ですから、残りの約32%、ざっと3人に1人は私立や国立で学んでいることになります」(教育アナリスト)

歪んだ私学偏重からは本当のエリートは生まれない

この教育アナリストによると、公的資金まで注入される私立学校の問題は、(1)不公平である。(2)能力のある子が社会の意思決定グループから疎外されてしまう。(3)エリート男子校に横たわる問題、があるという。

(1)(2)は分かるが、(3)はどういうことか。

「女子を受験差別した東京医大が『男子は“コミュ力”不足』と言ったのは、バカげた言い訳であるものの、ある意味正鵠を得ており、医大に進むようなエリートを育てる“男子校カルチャー”というのは、男子の社会性をダメにしてしまうことが多いのです。

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