「茨城女子大性殺人事件」廣瀬晃一容疑者の素顔(1)うつむいたままスマホで…

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「茨城女子大性殺人事件」廣瀬晃一容疑者の素顔(1)うつむいたままスマホで…

 昨年春に東京の大学に進学した18歳の女子大生が連絡を取っていたのは、中学卒業後、職を転々とした茨城の35歳の元土木作業員だった。自宅からおよそ100キロ離れた男のアパートを訪ねたその夜、不釣り合いな男女を結んだ携帯電話の電波は途絶えた。男が本性を剥き出しにした空白の5時間とその鬼畜な所業に迫る。

 地元住民が困惑げに語る。

「なんだか知らねぇけど、よっぽどのことがあったんでねぇか。若い女の子が東京さからわざわざ1人でこっちさ来て、タクシーで男の家まで行ったんだからな。うまいこと言ってダマされたんだべな」

 1月31日、東京・葛飾区の女子大生・菊池捺未さん(18)=事件当時=が昨年11月から行方不明となっていた事件で、警視庁捜査1課は茨城県神栖市の無職・廣瀬晃一容疑者(35)を死体遺棄の容疑で逮捕した。年齢も住まいも共通項がまるで見当たらない男女の事件は、謎が謎を呼んでいる。

 事件の発生は、昨年11月20日。東京・湯島にキャンパスのある日本薬科大学の1年生だった菊池さんは、午前中の講義を受講したあと、自宅がある葛飾区から電車を乗り継ぎおよそ2時間半、JR鹿島神宮駅へ向かった。その後、駅から7キロほどの距離にある容疑者の自宅アパート付近まではタクシーを利用したことが判明している。菊池さんを乗せたタクシー乗務員が語る。

「乗せたのは5時半過ぎ、ちょうど夕方の帰宅時間だったね。無線にお客さんから予約が入ったという連絡があり、タクシー乗り場ではなく、改札の真ん前のロータリーで待っていた。駅から出てくるのは制服姿の高校生ばかりだったから、私服姿の菊池さんはすぐにわかったよ。派手な感じではなく、普通の子だったよ。友達のところに遊びにでも行くのかと思った」

 目的地まで乗車時間は約20分間。しかし菊池さんの印象は薄かったという。

「なにしろ消え入るような細い声で『神栖方面までお願いします』って言ったあとは、スマホで誰かとメールのやり取りでもしているのか、ずっとうつむいたままだったよ。でも、途中で地元民でなけりゃわからないような店名を出して『その店の先を左に』って言うんだ。

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