独房に監禁された受刑者は釈放後1年以内に死亡する確率がアップするという研究結果が報告される(米研究)
2019.10.12 20:30
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カラパイア
image credit:Pixabay
アメリカでは、数千人もの受刑者が独房に何年も放り込まれている。その経験はトラウマとなり、釈放後の受刑者の心に暗い影を落としているようだ。
社会復帰するときにもかなりの影響があるらしいのだが・・・一体どれほどのものなのだろうか?
『JAMA Network Open』(10月4日付)に、それにまつわる研究が掲載されていた。
正式名称・拘束室(restrictive housing)と呼ばれる部屋で少しでも過ごしたことのある受刑者はそうでない受刑者に比べて、死因を問わず「釈放されてから1年以内に死亡する確率」が有意に高いのだとか。
・拘束室で過ごした受刑者は死亡率も再収監率も高いことが判明
米ノースカロライナ大学の研究グループは、州の公安局から提供された2000~2015年の受刑者のデータを分析。
その結果、拘束室で過ごしたことのある受刑者は、釈放されてから1年以内に死ぬ確率がそうでない受刑者よりも24%高いことが明らかになった。
死因別に見てみると、自殺で死ぬ確率が78%、他殺で死ぬ確率が54%高かった。
そして釈放後2週間以内にオピオイド系麻薬の過剰摂取で死ぬ確率にいたっては、127%も高いという結果だった。これは特に白人に当てはまるという。
さらに拘束室で14日以上過ごしていた場合、再収監される可能性が高まることまで判明している。