私、短気なところ直したいんだよね、って思う人います?
怒りの沸点が低く、ちょっとしてことでもすぐにイラっとしてしまうことが多い、そんなあなたに聞いてみたいことがあります。
「世界中の誰もがあなたのことを嫌いになっても、あなたは自分を大好きでいられますか?」
その質問に対してYESだと言い切れないのであれば、あなたが怒りっぽいのはそれが根本の原因かもしれません。
例えば、カフェで店員にコーヒーをこぼされてしまった時に、ひょうひょうとしている人とブチギレる人がいますよね。
この差がどこに生まれるのか、心理学者のアドラーは「目的にある」と説きました。
つまり怒る人は普段から「怒りたいという何かしらの思い」を感じていて、コーヒーをこぼされたという口実を使って、怒るという目的を達成している、と解釈したのです。
これはフロイトの原因論に対して目的論と呼ばれる考え方です。詳しくはアドラー心理学系の本などを読んでいただくとして、ではその普段から感じている「怒りたいという何かしらの思い」は一体どこからやってくるのでしょう?
実は怒りという感情は「自分が大切に扱われていない」と思う回数の積み重ねによって起こります。
・彼氏がデートの約束に大幅に遅刻してきた→私の時間を大切にされていない・友達が貸したDVDを一向に返さない→私の所有物を大切にされていない・親が自分の進路にケチをつけてくる→私の考え方や生き方を大切にされていない
といった具合です。この自分が大切にしたいものを毀損された、という体験が積み重なると、人は「怒り」によって「私をもっと大事にしてよ!」という主張を表現しようとするのです。
かのお釈迦様は、怒りなどの感情を瞋恚(しんに)と呼び、人間誰しも完全に消し去ることができない煩悩の一つだとしました。