米中両政府は12月13日に、両国の貿易協議が第1段階の合意に達したと発表した。米国側の発表によると、この合意によって、中国への制裁関税のうち、第4弾の1200億ドル相当分について、関税を15%から7.5%にするとともに、スマートフォンなどに課す制裁関税の未発動分に関しては、発動を停止するという。
世界経済を失速に追い込んだ米中貿易戦争は、今回の合意をきっかけに終結に向けて動き出すのか。私は、そうはならないと思う。この合意は、トランプ大統領が大統領選をにらんで打ち出した「休戦協定」にすぎないからだ。
報道によると、今回の合意は、農産品、食料品、知的財産権、技術移転、金融サービス、為替、貿易拡大、紛争処理など9項目にわたる幅広いものになっている。しかし、そんな合意がなされたのであれば、制裁関税の緩和が第4弾の部分に限られているのはおかしい。今回の合意では、米国が中国に課している第1弾から第3弾の2500億ドル分の中国製品への制裁関税は、25%のまま維持されることになっているのだ。
おそらく今回の交渉の焦点は、選挙を控えたトランプ大統領が、制裁関税の引き下げと引き換えに、米国産農産物の購入拡大を中国に迫るという構図だったのだろう。トランプ大統領の大票田は農村部だからだ。しかし、取引がうまく行ったとは言えない。
米国政府は、中国が米国から年間500億ドル(5兆5000億円)規模の農産品を購入すると約束したと発表したが、中国政府は、米国産農産物の輸入拡大は認めたものの、金額の約束はしていないと主張している。例えば、航空機であれば、中国政府の意向で何機購入するという話ができるが、米国産農産物をいくら輸入するか決めるのは、中国内の消費者なのだから、金額は約束していないという中国側の主張のほうが正しいと思われる。
また、スマホへの制裁関税を見送ったのも、トランプ大統領側の都合によるものかもしれない。スマホに関税を課すと、中国で製造されているiPhoneの値段が上がって、大統領選で不利になるからだ。
トランプ大統領は、今回の合意を受けて、すぐに第2弾の合意に向けた交渉を開始するとしているが、結論はあせらないだろう。
森永卓郎の「経済“千夜一夜"物語」 ★選挙休戦に入った米中貿易戦争
2020.01.09 06:00
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