幼保無償化で現場はどうなったのか?

| アサジョ
幼保無償化で現場はどうなったのか?

 2019年10月より、幼保の(一部)無償化がスタートしました。母親にとって“無償”はうれしいニュースですが、実際の現場はどのように変化しているのでしょうか。

 こども法人キッズカラーが小学館発行「新 幼児と保育」とのコラボ企画として2019年11月に実施した、保育従事者に向けた「幼保無償化」に関するアンケート調査(有効回答数:525件)の結果、「幼保無償化がスタートして日頃の保育の仕事に変化などはありましたか?」と尋ねた結果、「あった」と回答した人は30.9%、「変化がない」「分からない」の回答合計が約7割にのぼったそう。新制度適用から1ヵ月あまりでは、現場で大きな変化を感じている人は多くないようです。

 保育現場から寄せられた「幼保無償化のスタートにより変化したこと」についての声には、「お金に関すること、副食費やその他利用料が人それぞれバラバラで複雑。よく分からなくなった」(私立認定こども園/保育者(常勤・正規職員))、「給食費の計算。無償って言いながら無料じゃないじゃんって言う苦情、文句。私たちが決めたんじゃないのに…」(公立認可保育所/公立認可保育所)、「預かり保育が増え、保育人員が足りず、翌日以降の保育の準備が十分にできない」(公立認定こども園/保育者(常勤・正規職員))、「今までは保護者の方がお仕事がお休みでも子どもを預かっていましたが、無償化になってからは、保護者の方々も『保育料払ってるから』と言わなくなり、お休みのご協力をして頂けるようになりました」(私立認可保育所/保育者(常勤・正規職員))などがあったそうです。

 また、幼保無償化に関する率直な意見としては、「無償化するのは少子化対策として良いと思うが、無償化になったために子どもを預けたい保護者が増える一方で、より待機児童の問題が加速しそうだと思った。保育士確保のためにも、保育士として働きたいと思えるような、責任に見合った給料にするなど、国を上げて進めるべきだと思う」(私立認可保育所/保育者(常勤・正規職員))、「保護者にとっては子どもを預けやすくなったのだと思うが、無償化になっただけで、保育者の確保が難しい現状が変わったわけでもない。

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